ニーチェの名言「愛せない場合は通り過ぎよ」の意味をわかりやすく解説してみました。

2018年8月25日 3 投稿者: JUNJUN



テレビ番組「林先生が驚く初耳学!」で取り上げられた

ドイツの哲学者、ニーチェの

「愛せない場合は通り過ぎよ」

この名言はどこからきたのでしょうか。


それは、「ツァラトゥストラ」という本です。

ツァラトゥストラははこう言った 上・下(岩波文庫)

gifbanner.gif
5167K374B2L._SX352_BO1,204,203,200_.jpg


「ツァラトゥストラ」は
多くの方が翻訳し、解説していて
本がたくさん出ています。



この本は、

「ツァラトゥストラ」という名の主人公が
修行していた山から降りてきて、

民衆に説法をして回るというお話です。

1部から4部で構成されています。

「愛せない場合は通り過ぎよ」

の名言は、

第4部で登場します。


さて、
この意味をお伝えする前に、

知っておく必要がある言葉があります。


それは、

ルサンチマン

です。


哲学者ニーチェの思想には

ルサンチマン

というキーワードがあります。


ルサンチマンとは、

ねたみ、憎悪、恨み、などの感情のことです。


人間は

「自分が正しい」

と思う生き物です。


だから、

他者が自分と違う考えだったり、

自分にとって不都合な言動をしたりすると

相手が間違っていると感じて

非難したり、ねたんだり、恨んだりします。

ルサンチマンの感情を抱くわけです。


それによって、

「自分は正しい」ということを示すんですね。


このルサンチマンを繰り返していても

他者にとっても

自分にとっても

愚かなことである、

自分が人生の主役でなくなる、

とニーチェは言っています。


だから、

ルサンチマンを抱く相手とは、

「愛」の感情は生まれません。

「愛せ」ません。


つまり

相手にルサンチマンを繰り返すことで

愛が生まれない時は、

通り過ぎなさい。

と言っているのです。


愛せない場合は通り過ぎよ

とは、そういう意味だったんですね。


わかりやすくストレートな表現にすると、

自分と価値観が合わない人とは

一緒にいなくていい、

離れなさい、

環境を変えなさい、

通り過ぎることで

お互いがハッピーになる

ということなんですね。


この名言は、

「林先生が驚く初耳学!」の

友達100人できるかなを否定すべき!

というネタで紹介されていました。


友達100人なんていらない!という話です。

自分とはちょっと違う人、

ルサンチマンの感情を抱きそうな人とは

友達になる必要はない、

通り過ぎなさい、

と言っていたわけです。


そもそも、

人はみな違います。



だから、

人と違うことを悲観したり、
相手に合わせようと無理する必要はありません。

「人はみな違う」についての記事はこちら
→「みんな違ってみんないい」の意味

gifbanner.gif

ツァラトゥストラは、読めば読むほど深い!です。

「ツァラトゥストラ」についての記事はこちら
ツァラトゥストラが言いたかったこと

興味のある方は是非読んでみてくださいね。