「みんな違ってみんないい」の意味を考えてみた
2018年5月13日金子みすずの有名な詩
「わたしと小鳥とすずと」
をご存知ですか?
わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
人はみんな違ってて、いいんだよ。
みんなそれぞれ
個性があって、
得意なことがあって、
役割があって、
それでいいんだよ。
かけがえのない存在なんだよ。
と解釈されています。
一方、
ネットで検索するとわかるのですが、
嫌い、ウソ、きれいごと
という意見もあります。
なぜそう思うのかというと、
みんなバラバラで
好き勝手なこと言ったりやってたりしたら、
まとまらない。
迷惑かける。
そんな理由です。
確かに、
国、会社、学校、地域、という社会があり
その社会の中にたくさんの人がいます。
その人たちが、みんなバラバラで好き勝手なことを
やっていたら社会成り立ちません。
例えば、国の場合、
みんな勝手にバラバラで過ごしていたら
犯罪が横行し、あちらこちらでトラブルが起こってしまいます。
平和な国は成り立ちません。
学校の場合、
先生も子供も好き勝手に
過ごしていたら、
教育ができません。
そうなんです。
国は、「平和」というゴール、
学校は「教育」というゴールがあるのです。
みんな違う人たちが、
同じ共通のゴールを目指すことで
一つになれるのです。
大切なのは、
みなが同じになることではありません。
同じ共通のゴールを持つことなのです。
「わたしと小鳥とすずと」の世界は
平和で美しい地球をいうゴールがあって、
そのゴールを共に目指す
「すず、小鳥、わたし」という
ひとつひとつ、一人一人違う、
かけがいのない存在があるんだよ、
ということなんです。
人はみな違います。
カタチも色も大きさも違う。
考え方も感情も感覚も違う。
それが大前提です。
「人はみな違う」についての記事はこちら
⇒「みんな違ってみんないい」のはなぜ?
例えば、カレーが好きな人と嫌いな人がいるとします。
カレー嫌いな人に、
「好きになりなさい」とは言えないですよね。
ゴールは
カレーを食べる(カレーを好きになる)ではありません。
「成長する」「生きる」というゴールです。
だから、
カレーだけでなく、いろいろな種類の食べ物が存在するんです。
もしあなたが、
他人とは違う自分を否定したり、
他者と合わせる自分に疲れていたりしたら、
ゴールが違うのかもしれません。
私はちょっと違うと思うんだよなーと
負担を感じるのであれば
距離を置けばいいんです。
ニーチェの「愛せなければ通り過ぎよ」の考えです。
「ニーチェ」についての記事はこちら
→ニーチェの名言「愛せない場合は通り過ぎよ」の意味を分かりやすく解説してみました。
現実の社会では
互いを理解しあえる人とだけ
付き合うというわけにはいきません。
距離を置きたくても置けない状況の方が
多いでしょう。
そんな時は、
共通のゴールを探す、
ということをしてみてください。
それだけで、気持ちが楽になります。
例えば、
以前私が働いていた会社で、
とっても厳しい経理担当の方がいました。
いつも怒っていて、
持っていく書類には、間違いがある前提で受け取り、
案の定間違いがあると、
嫌味を10個くらい言って書類を返されるのです。
その方に、書類を持っていかなければならないというだけで
胃がギューッと痛くなり、涙が出そうになっていました。
こんなに怒ってばかりいたら、
脳神経細胞が破壊されるぞ!
とか
笑顔がない人って私は苦手だな。
笑顔って大切なものなのに・・笑顔がないなんて
私はこの人とは違う!
とか思っていました。
しかし、ある時
この人は、なんでこんなにいつも怒っているのだろう?と
疑問が湧きました。
そして、気づいたんです。
そっか、会社の会計処理に問題が起きないように、
会社が円滑に事業を進められるように、
会社の事業目標が達成できるように、
この人は「あえて」厳しい対応をしているのだ、と。
会社の事業目標が達成できるように、
私も担当していた仕事に取り組んでいました。
だから、共通のゴールがあったんです。
それに気づいてからは、
怒ってばかりのその方に対して、
恐る恐る書類は提出していましたが(笑)
ありがたやーと思いながら
怒りの言葉を受け取れるようになりました。
みな同じになる必要はありません。
みんな違ってみんないい
んです。
ポイントは
「ゴール」だということを
知っていてくださいね。
[…] 「みんな違ってみんないい」の意味を考えてみた […]
[…] 「みんな違ってみんないい」の意味を考えてみた […]
[…] 参考記事:「みんな違ってみんないい」の意味 […]