ひとりの信者がオウムに入信するきっかけとなった本、「かもめのジョナサン」を読んでみた。

2018年7月31日 0 投稿者: JUNJUN

オウム真理教の死刑囚たちの死刑執行のニュースが
連日報道されていますね。

 

まじめで優秀な青年たちが

なぜ、オウム真理教に入ってしまったのでしょうか。

そこで読んだ新聞記事に、

教団ナンバー2とも言われている村井秀夫が

出家した時のエピソードがありました。

 

突然『会社を辞めて、オウムに出家する』というのです。

理由を聞くと『この本に書いてある』と私(村井の母)に手渡したのが、

リチャード・バックの『かもめのジョナサン』の日本語に訳した本でした。

『読めば僕の気持ちをわかってもらえる』と言い残して、家から出て行った。

 

村井の出家に大きな影響を与えた本

かもめのジョナサン

 

読んだことがなかったので、

早速読んでみました。

 

内容は

ざっくり、わかりやすく

たとえ話でいうと

こんな感じです。

 

 

ある村に、ジョナサン君がいました。

彼はサッカーが大好きでした。

 

三度の飯よりサッカーの毎日を過ごしていました。

 

すると、大人たちから

 

「サッカーばかりしていないで、仕事しなさい!」

「サッカーでは生きていけませんよ!」

「私たちは、きちんと定職について、

まじめに働いてお金を稼ぐことが使命なんだぞ。」

 

と言われます。

 

 

それでもジョナサンは好きなサッカーを辞められず
ついに村から追放されてしまいます。

 

 

しかし、孤独になっても
大好きなサッカー三昧の日々はジョナサンにとって幸せでした。

 

しかも、どんどん上達していきます。

 

次第に、ジョナサンの生きている世界が、
一般大衆の人たちが生きる世界とは違っていることに気づきました。

 

その後、
ジョナサンと同じ世界で生きる人と出会い
その世界でサッカーを教えながら暮らします。

 

しかし、ジョナサンは一般大衆の中にも
サッカーをやりたい、と思う人は必ずいる!

と思い、

村に戻ります。

 

そして、少人数ではあるものの、
村でサッカーを教えるのです。

 

最後は、

育った弟子のうちの一人に

指導を継承して

ジョナサンは生涯を終える・・

 

というお話です。

(パート3まで)

 

 

 

村井は、

この「ジョナサン」に共感して

オウム真理教へ出家したんだそうです。

 

なぜなのでしょう。

 

いい大学、いい企業に就職して

サラリーマンとして会社のために貢献することが

使命だ、

とされている一般社会。

 

これに矛盾を感じていた。

 

自分の本当にやりたいことは何だろう、

自分の本当の使命って何だろう、

そう思っていたんですかね。

 

自由に、好きなことをやって生きていきたい、

例え、「好きなこと」が周囲に受け入れられなかったとしても・・

 

その「好きなこと」によって、

自由を感じたい・・・

生きていることを感じたい・・・

生きた証を残したい・・・

そう思っていたのかもしれません。

 

 

その想いには、

私は共感します。

 

 

しかし、

師として選んでしまった所が

間違ってしまったんですね。。

 

 

麻原には、

それだけの、

人を引き付ける何かが

あったのかもしれません。

 

麻原についてはよく知らないので、

また別の本を読んで

リサーチしてみたいと思います。

 

 

 

結論として、

「かもめのジョナサン」はいい本だった、

ということはわかりました。

 

村井がこの本に共感したのも理解できます。

 

問題は、村井のように

世の中への疑問や矛盾を抱える人が

追放される社会

にあるのかもしれません。

 

 

あいつは変だ、とか

秩序を乱している、などといって

出る杭を打つ考え方

にあるのかもしれません。

 

 

他を排除する、

他を悪とする、

そんな思考は危険なんです。

 

 

自分にとって正しいことは

他人にとって正しいことではありません。

 

みんな違って当たり前。

 

だからこそ

相手を排除するのではなく、

 

お互いがハッピーになる方法を

考えるほうが

いいと思うのです。