信念が変わると人生が変わる(NLPの歴史)

2018年6月11日 3 投稿者: JUNJUN

NLPとは、心理学者と言語学者が研究して体系化した心理学とコミュニケーションに関する学問です。

関連記事:信念が変わると人生が変わる(その1)

 

今回は、NLPはどうやってできたのか・・・という

歴史をご紹介します!

 

 

NLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略です。

1970年代に、

アメリカのリチャード・バンドラー(心理学者・数学者)と

ジョン・グリンダー(言語学者)が、

当時アメリカで天才的セラピスト(心理療法家)と言われていた3人を研究して体系化しました。

彼らの手法やパターン、主に言語のパターンを体系化したものがNLPの基本です。

その、3人の天才セラピストを簡単にご紹介します!

  • 催眠療法のミルトン・エリクソン
  • ゲシュタルト療法のフリッツ・パールズ
  • 家族療法のバージニア・サティア

 

ミルトン・エリクソン(催眠療法家)

彼は、幼い頃から病弱で、家の中で寝込んでいることが多かった生活を送っていました。

ポリオにかかり、体が不自由でした。

病気のせいか、声もしゃがれていて、よく聞き取れない感じだったようです

にもかかわらず、、、

 

彼は独特の言葉がけによって患者に催眠(トランス)状態をつくりだし、

患者自ら気づき発見をして回復してしまうのです。

彼の言葉がけはまるで魔法のようです。

 

 

ちなみに、この催眠(トランス)とは、

「あなたは眠くなる~」

というような、ものではありません。

 

私もちょっと期待した時期がありましたが(笑)、

気づかないだけで、普段から誰でも

いろんな場面でトランスに入っているんです。

 

授業や講演で興味深い話を聞いている時、

集中して話に入り込んでいる状態。

 

ライブやスポーツ観戦で盛り上がっている状態。

 

 

つまり、余計なことを考えていない
相手の言うこと、声に集中している状態です。

 

だから、意識はあるし、自分がどんな状態かもわかります。

 

確かに眠くなるし、寝入る一歩手前みたいな感じになることもあります。

リラックスしたいい気持ちです。

 

お風呂で気持ちいい~ と思っている時とか

職場でプレゼンしてノッている時とか。

よく言われる「フロー」もトランスの一つです。

 

 

エリクソンは

「あなたはそう思うかもしれないし、そう思わないかもしれない」

 

といった言葉がけで、相手に選択肢を与える問いかけをします。

 

決めつけ、常識、普通、といった概念がありません。

 

患者の全てを受け入れ、

患者自らが自分で何とかできることを信じている(知っている)

のです。

 

 

 

 

フリッツ・パールズ(ゲシュタルト療法)

 

「ゲシュタルト」

というのはドイツ語で

形・全体・繋がり・閉じる・完結・統合

を意味する単語です。

 

 

よく言われている分かりやすい表現にすると、

音楽の曲も、ひとつひとつの音符としてバラバラに認識するのではなく

全体的なまとまりとして認識することでメロディーになる、

ゲシュタルトも、メロディーのような、全体性という意味です。

 

このゲシュタルト療法というのも

ピンポイントで見るのではなく、いろんな角度から全体を見て行う療法というイメージです。

 

ゲシュタルト療法のキーワードの一つは

「今ここ」。
「Now Here」。

 

かつて心理療法では過去に原因があってそれを解決する、

というのが主流でした。

 

ゲシュタルト療法は、

過去の出来事を「今ここ」でどう問題になっているかに

「気づく」というアプローチをするのが特徴です。

 

このゲシュタルト療法の提唱者、フリッツ・パールズはユダヤ系ドイツ人。

不登校や精神不安定も経験しており、第一次世界大戦中は軍医をしていたそうです。

(催眠療法のエリクソンと同じですね)

 

彼は、5感を重視、感受性豊か、シャープで明快なカウンセリングが特徴で

多くのクライアントをひきつけたようです。

 

テクニックはもちろんですが、

セラピストの誠実さ、健全さ、というものが何より大切

ということをパールズは示しています。

 

パールズの有名な詩をご紹介します。

 

ゲシュタルトの祈り

私は私のことをする。

あなたはあなたのことをする。

私は何も、あなたに気に入られるために、
この世に生きているわけではない。

そしてあなたも、

私に気に入られるために、この世にいきているわけではない。

あなたはあなた、私は私。

もし、私たちがお互いに出会えるなら、
それは素晴らしいことだ。

もし、出会わなかったら、それもまた素晴らしいことだ。

 

 

 

バージニア・サティア(家族療法)

 

バージニア・サティアは家族療法を最初に導入した人です。

家族療法の母といわれていた程の天才セラピスト。

彼女は5人兄弟の長女としてアメリカで生まれました。

 

3歳で本を読むことを覚え、あまり裕福ではない家庭だったのか、

アルバイトをしながら学業に励み、大学を卒業、

学校で教えながら大学院を修了という苦労人だったようです。

 

家族の一員である患者が

問題を抱え苦しみをもっているときには

家族すべてのものが苦しみを感じている。

 

従って、患者個人を治療するとともに、

家族も治療対象となりうる、

というのが家族療法です。

 

家族、という単位だけでなく、

学校とか会社とか、患者が所属する環境にもあてはめることができます。

それが「システムズ・アプローチ」という考え方です。

 

わたしたちは、誰でも、他人との関わりのなかで生きています。

 

そうした関係性のまとまりをシステムとしてとらえ、

さまざまな問題に対応していこうという考え方が、「システムズ・アプローチ」です。

 

特定の個人の問題だと考えられるようなことであっても、

その人が属する「組織」(システム)、

たとえば、会社の部署や学校のクラス全体の問題としてとらえ直してみると、

まったく違った問題として見えてきます。

 

それは、システムのメンバーそれぞれが、ほかのメンバーに対して、

さまざまな影響を及ぼしあっているからです。

 

 

まとめ

NLPは、この3人のセラピストのいいところ取りをして

実践的に、わかりやすくした

考え方や、カウンセリングスキルです。

 

さらに、現在も、いろいろな人が開発し続けていて

どんどん進化しています。

新しい考え方や、スキルが出てきています。

 

ただ、

基本的なものだけで十分です。

NLPのカウンセリングを体験することで、

自分の望ましい状態を手に入れることができる

魔法のような心理学です。