映画「ちょっと今から仕事やめてくる」から学ぶ「選択」

2019年1月25日 0 投稿者: JUNJUN

2017年に公開された「ちょっと今から仕事やめてくる」という映画があります。

簡単なストーリは、といいますと・・・(ネタバレなし)

ブラック企業で働く青年、青山くんと

小学校の同級生?ヤマモトくんが主人公。

青山くんが働く会社は、

有り得ない社訓を掲げる、

ひどいパワハラ上司、

重ーいノルマ、と超ブラック企業です。


こんな会社で辛い毎日を過ごしている青山くんがもう生きていたくない、、と電車に飛び込もうとする瞬間を、ヤマモトくんが助けるところから始まります。

ヤマモトくんとの出会いを通じて

最終的に青山くんは改心し、物語のタイトルどおりの決断をするわけですが

この物語のポイントこちらです。


会社をやめるということ

青山くんが働いていた会社では、毎日

「上司の指示は神の指示」

「折れる心がなければ耐えられる」

「有給休暇なんていらない」

など、ありえない内容の社訓を

大声で読まされていました。
(オソロシィ・・・)

ありえないですよね〜、冷静にかんがえると。

でも、毎日こんなこと唱えさせられていたら、

それが普通になってしまうかもしれません。

それだけ習慣とか、閉鎖的な環境って怖いのです。


さらに、

この会社のパワハラ鬼上司は、

「おまえなんてクビだ!」 とか

「来なくていい!」「出ていけ!」など、

会社を辞めさせるような言葉は一切発しません。


「偉そうなこと言う前に契約とってこい!」

「明日朝イチで使うから今日中に資料つくれ!」

など、仕事させる命令ばかり。

ずるいですね~


だから、

「辞める」

という選択肢が頭に出てきにくくなるのです。


なんとか、上司に認められたい、褒められたい、会社に貢献したい

という気持ちになってしまう頑張り屋さん、

そんな心理に付け込んでいるという感じです。。


さて、

「仕事が辛い」

「毎日が辛い」

「もう会社へ行きたくない」

と思ったら、どうしたらよいでしょう。


傍から見たら、

「辞めちゃえばいいじゃない」 

と言いたくなりますが・・

辞めるという選択肢が頭に浮かばない、

辞められない

理由があるんですよー


会社をやめられない理由

その理由は(私の個人的見解です)

①本人にとってはこれが普通の世界。

②辞めるという選択肢がない環境で育ってきた。
(辞める=負け という価値観)

③辞めても次に仕事が見つかるかわからないという不安がある。

④とくに他にやりたいことがあるわけではない。

ーーーーーーー

①②について、

学校、会社、地域、など狭い社会で過ごしていると、

その社会の中の習慣とか一般的なものがあなたにとっての常識となり、

それが「あたりまえ」化します。


だから、

上司の声は神の声!

なんて毎日言わされてたら、

それが普通

って思うようになってしまっている可能性が高いです。


集団で、人との関わり合いをもって現代に生き延びてきた人類は、

そもそもそういう生き物なのです。

「辞める=負け」というのも同じです。

幼少の頃に、親をはじめとする大人からこのような価値観を植え付けられていると、そう思い込んでいる可能性があります。


だから、他に選択肢があるとか、他の考え方があるとか、

自分ひとりでいくら考えてもわかりません。

別の人(親、友人、カウンセラーなど、仕事とは関係のない人)に

話を聞いてもらうのが一番です。


ただ、親や友人だと、相手の価値観によって影響を受けてしまう可能性があるので

本当だったらプロのカウンセラーに聞いてもらってほしいですね。



③④について、

選ばなければ仕事はいくらでもあります(笑)

求人がゼロになったことなんてありませんから。

でも、なぜ我々はこのように思ってしまうんでしょうか。
それは、

・役所または名の知れた大企業に勤めることが成功である

・正社員という身分だけが安定しているし、正社員が成功である

・勤続○年と長ければ長いほどスゴイと思われる

ということを常識として埋め込んでいる日本の教育の問題なんだと思います。

制度もしかり。


一方、

中小企業や社員数人の小さい会社でも、起業して社員一人だけ会社でも

幸せに、有意義に、仕事している人はたくさんいます。

正社員でなくても、派遣、契約、バイト、非常勤、、などでも

まじめな仕事ぶりが買われてずっと仕事している人はたくさんいます。

最近では非正規から正社員への道もかなり太くなっています。


どれが正しい、間違っている、ではありません。

いろいろな選択肢があって、好きなものを自由に選択すればいいのです。


もしあなたが本当にその会社が好きで、

その会社に貢献して、身をささげて生きていきたい、というのであれば、

辞めることはありません。


人事課とか、総務課などに相談して、異動などという方法もあります。

とにかく、一人で抱え込まないで、誰かに話を聞いてもらうことが大事です。

言葉にするだけで、いろいろなものが見えてきます。


では、次に考えさせられるポイントの2つ目。

命を絶つということ

命を絶ったら楽になるのでしょうか。

それはわかりませんよね。あくまで想像の世界。

でも絶ってしまったら戻れません。やり直しはききません。


この物語でヤマモトくんは、

命を絶ったあなたは楽になるからそれでいい けど、

「 残された人の気持ちになってみろ!」

と訴えています。

残された者は、
理由もわからない、

助けたいのに何で頼ってくれなかったのか、

信用されてなかったのか、と自分を責め続けるのです。


命を絶つ前に、できることはあります。

それは、

「助けを求める」

です。

「命のカウンセリング」(長谷川泰三 著)

という本があります。

この本で、長谷川さんは、

「助けて」と言えた人が幸せになった例を数え切れないほど見てきた

と言っています。


「助けて」その一言が人生を決めるのです。


人は、ひとりでは生きていません。
ひとりでは生きていけないのです。

だから、頼っていいんです。
助けてもらっていいんです。


映画「こんな夜更けにバナナかよ」の主人公
鹿野さんの姿勢が、それを教えてくれています。
この映画もおススメです。



映画「こんな夜更けにバナナかよ」
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こんな夜更けにバナナかよ