是枝裕和監督は、「なぜなぜ聖人」(笑)
2018年6月30日是枝裕和監督の
映画「万引き家族」が
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞の
パルムドール
(Palme d’Or 金のナツメヤシという意味なんですねー)
を受賞して話題になりました。
映画の内容についてはまた後日・・として
(実はまだ見ていないんです 苦笑)
監督へのインタビュー記事を読んで
気になったことをご紹介します。
意見を異にする人たちに伝える
(朝日新聞記事より抜粋)
SNSが浸透した現代社会では、
意見を同じくする人たちにしか響かない言葉ばかりが
勢いよく飛び交っている。
意見を異にする人たちに伝えるには
どうすればよいだろう。
この疑問に対し、是枝監督は
短い言葉で「クソ」とか発信しても
そこからは何も生まれない。
冗談で言っていたのだが、
ツイッターを140文字以内でなく、
140文字以上でないと
送信できなくすればいいんじゃないか(笑)
文章を長くすれば
もう少し考えて書くんじゃないか。
字数って大事なんですよ。
と答えています。
ツイッターは「140文字以内」
という短い言葉でつぶやく仕様になっています。
Facebookは、年齢層が高いほど
長文を書く傾向にあり、
それを嫌がる多くの若者たちが
Facebook離れを起こしています。
つまり、短い文章で
コミュニケーションを取ることが
好まれる時代になっている
ということです。
そして、わたしも・・・
メールやSNSで
文を短くすることを心がけていました。
短い方がわかりやすい、
長い文章は誰も読まない、
と思っていたからです。
私自身も、
長い文章を読むのは苦手ですし
読むのも書くのもめんどくさい(笑)
パっとみて、パっと分かる
のが理想でした。
是枝監督の言うとおり
長い文章を書くためには
考えて書く必要があります。
その
「考えて書く」
ということが大事なんです。
伝えたい。
そんな気持ちがあるから
どのようにしたら伝わるかを考えて
書くんです。
簡単に言うと
伝えたい、のが長い文章
言いたい、のが短い文章
なんです。
分かりやすさ至上主義
記事の続きです。
是枝監督は以前からメディアが陥りがちな
「分かりやすさ至上主義」
に警笛を鳴らしていた。
彼の映画も、
説明しすぎないことが
特徴になっている。
これに対し、是枝監督は
そもそも、世の中ってわかりやすくない。
分かりやすく語ることが重要ではない。
むしろ、
一見わかりやすいことが、
実はわかりにくいんだ。
ということを伝えていかなければならない。
と言っています。
これを読んで、感じました。
人も同じなんです。
人はみな違います。
だから、実はわかりにくいんです。
それなのに、
少しの情報で
分かった気になってしまう。
人はわかりにくいのだから、
人に関心を持って
接することが重要なんです。
まとめ
是枝監督は、
パルムドールを受賞に対し
政府から祝意を受けることを
「公権力とは距離を保つ」
と断ったことが話題になっていました。
どんな考え方、哲学を持っているのか
気になっていたところでしたが、
記事全体を読んで
「常に疑問をもつ人」
ということがわかりました。
これが常識、一般的、
という考えがなくて、
なぜこれがいいの?
なぜこれがダメなの?
という疑問を持ち
それに対する答えを考えている人
なんですねー
疑問をもつことって
大事なんです!
(私はそんな人を「なぜなぜ聖人」と呼んでいます 笑)
疑問を持つことで
学び、変化し、成長するからです。
なぜなぜ聖人は、もちろん宇宙人ですから、
是枝監督も
宇宙人の一人だったんですね!
※朝日新聞 2018年6月25日(月)文化文芸面より