価値観が変わるほどのデカい月

2018年6月23日 0 投稿者: JUNJUN

私は、約10年前に

ブルキナファソという

西アフリカの国で暮らしていました。

 

小学校を訪問するため、

電気も、水道も、ガスもない、

村に行き、

のべ、2週間ほど滞在しました。

 

普段は、都市で暮らしていたので、

村での暮らしはオドロキの連続(笑)

 

そんな村での暮らしをご紹介します。

 

 

電気がない

電線が通っていません。だから、電気はありません。

明かり無し、電化製品なし、という生活です。

 

ただ、一部の人は、テレビを持っていました。

車のバッテリーを購入し、

バッテリーとテレビをつないで見るんです。

 

使いすぎるとバッテリーがすぐなくなるので、

1時間だけ、とか節約して見ます。

 

バッテリーがなくなったら

町まで行き、お店で充電してもらいます。

 

ほとんどの人は、テレビを持っていないので、

ラジオを聴いています。

 

ラジオは文庫本くらいの大きさのもので

電池式。

 

村のおじいちゃんたちは、ラジオを片時も離さずに

農作業などに出かけます。

主な番組は、

スポーツ中継、ニュース、音楽番組です。

 

貴重な娯楽の一つなんですね。

 

 

明かりは無いので、

暗くなったら外に出ません(笑)

本当に真っ暗で、何も見えないんです・・

 

 

現地のひとは

外に出るときは、懐中電灯を持って出かけます。

私以外は、夜でも普通にうろうろしていました。

 

 

あとは、ランプを使います。

ランプは割と広範囲を明るくしてくれるので

私は好きでしたねー

夜はとにかく、ランプの明かりを頼りに

食事、風呂、仕事、など全てをこなすんです。

 

 

蛍光灯が大好きな私にとっては

ストレスがたまる夜でしたが、

ランプの明かりにだんだん慣れてきて

ゆらゆら揺れる炎をじーっと見ていることもありました(笑)

 

 

水道がない

水道なんてもちろん整備されていません。

海外からの支援によって、

井戸が整備されています。

足踏み式だったり、

ハンドル式だったり、

形は様々ですが、

日本昔話に出てくるような

縄の先にバケツがついていて

くみ上げる・・

というものではありません(笑)

 

プラスチックの10リットルタンクや

大きなバケツに汲んで、

家まで持っていきます。

私は持てないくらい、とても重かったです・・

それを、

何個かリアカーに積んで

子供たちが運んだり、

女性が頭の上にのせて運んだりするんです。

大変です。

 

だから、水は大事に扱おうと思いました。

 

おかげで私は、

10リットルバケツ一杯の水で、

頭の上から足の先まで洗う技を身に着けました。

 

髪を洗い、身体を洗い、

最後は石鹸をキレイに洗い流すまでを

たった一杯のバケツの水で行うんです!

 

すごいでしょ(笑)

 

 

そうやって、倹約して水を使っているのに・・・

ブルキナファソ人は

水浴びが大好き!

 

気候が暑いため、たくさん汗をかくので

気持ちはわかりますが、

1日に5回くらい水浴びします。

 

結構きれい好きでしょ~

 

 

だから、水汲みは頻繁にいかざるを得ませんでした。

(近所の子供に頼んでいたのですが)

 

ガスがない

ガスは・・・・あるんです!(^o^)

ボンベ式のプロパンガスが!

 

ボンベを市場から買ってきて、

コンロにつないで使います。

 

 

ただ、これもめっちゃ重いので

バイクや車など、運ぶ手段がないと買えません。

時々、自転車の後ろの荷台に積んでる人もいましたが・・

 

しかも、高価なので

村人でガスを使っている人はほとんどいませんでした。

 

では、どうするのか、というと

を使います。

 

炭で火を起こして料理を作るんです。

 

 

炭に火をつけるのって結構大変ですよね。

 

でもブルキナべは

上手につけるんです。

 

パタパタと団扇で仰いだり、

炭を入れたかごをぐるぐる回して

風を入れて火をつけたりします。

 

 

だから、料理は

外でやります。

 

外で料理して、外で食べる・・

毎日がアウトドアなんですよ(笑)

 

 

おっきな月との出会い

ある日の出来事です。

 

ある夜、仕事の同僚のブルキナファソ人が

自転車で隣村へ連れて行ってくれることになりました。

隣村までの道は、

もちろん舗装されていません。

 

土と雑草と石ころだらけのガタガタ道を

ゆっくり進んでいきました。

 

すると、20分ほどして、パーンという音。。。

 

なんだ!と思ったら・・・

自転車がパンクしてしまったのです。

 

隣村までは10キロほどでしたが、

夜であたりは真っ暗です。

 

これ以上歩いては行けません。。。

 

ということで、

隣村訪問はあきらめて、

 

しかたなく歩いて帰ることにしました。

 

あーあー、がっかりだな、、と思いながら

トボトボと歩いていると、

 

真っ暗なはずなのに、薄明るいことに気づきました。

 

ふっと横を見ると、

おーーーーっきな月が私を見ていたのです!

 

 

おっきくて、まんまるの月。

しかも、月の大きさが半端なくデカい。

 

 

日本で見るスーパームーンなんて比べものになりません。

ちょっと赤みがかっていて

月なのに太陽のように明るい

おっきくて、まんまるの月。

 

 

あー、これを見るために、タイヤはパンクしてくれたんだ!!

そう気づきました。

 

おっきな月を見て・・・・

 

自分という存在の小ささ

命のはかなさ

自然の壮大さ

 

を感じました。

 

ちっぽけなことに悩んでいるなんて

もったいない。

 

限られた命、人生を悔いなく生きていきたい。

 

自然がそれを温かく見守ってくれている。

 

そう感じた瞬間でした。

 

アフリカの大地と、月と、自分が融合した

素晴らしい経験。

 

それによって、

自分らしい人生を生きる

という価値に気づいたんです。

 

 

あの、おっきな月との出会いによって。