ここ最近、セルフレジをよく見かけるようになった。スーパーのレジに並ぶ、従来の店員さんがピッピッとレジをしてくれる有人レジと、そのレジの並びの端の方には、お客さんが自分自身で買う商品のレジを行うセルフレジ4台くらいが設置されていて、店員さん1人が鎮座ならぬお立ちになっていて、お客さんの問題に対応したり、「こちらのレジ空きましたーどうぞー」なんて誘導してくれている。
私自身、何を隠そうスーパーのレジでパートをしている。小さい頃からちょっと憧れていたピッの作業ができることと、慣れている接客業であることと、家から通いやすいからスーパーのレジという仕事を選んでいた。そんなレジの仕事をしている私だから、というわけではないが、言いたい。
セルフレジ、いる??
そもそもなぜ、「セルフレジ」が出没したのか。ネットで検索してざっとセルフレジを導入することのメリットたるものを見つけてみた。
- 人手不足
- 感染症拡大の防止
- レジ混雑の緩和
- 会計ミスの防止
だそうだ。でも、これらにも私は納得することが、できない!(笑)
人手不足は、ちょっとお店の立場にならないとわからないメリットですが、「感染症拡大の防止」は、もはや拡大の防止とは?だし。セルフレジにすることで、感染症の拡大が防止になっているとは思えない。いろんな人がセルフレジを使っていくわけだし、結局同じ空間に人はいっぱいいるわけで。有人レジだからといって、レジの時間て数分です。その時間をセルフレジにしたとて、と思います。
また、「レジ混雑の緩和」。これは、セルフレジの方が行列になってるあるあるじゃないでしょうか。セルフレジに慣れていないお客さんや、セルフレジで会計をするには商品が多すぎるお客さんの影響で、結局セルフレジの方が、お客さんの流れが滞るなんて現象を、よくみます。有人レジの方が、結局お客さんが流れていっているから、私は有人レジをあえて選んでいます。それに、店員さんの方が、レジの扱いにはそらー慣れているし、商品の扱いも基本的に皆さん丁寧だし。お任せしたほうが、早さでは早いに決まってます。だってそらー「プロ」ですもん。
そして「会計ミスの防止」。以前、セミセルフレジを私がみた衝撃の光景がありました。商品の登録は店員さんがやって、後のお会計を「2番会計機でお願いしまーす」となっていたお客さん。でも、店員さんも周りのお客さんも誰も気付かぬうちに、お支払いをせずにそのまま商品を持って帰宅されたのか、会計機の画面がそのままの状態。ということがありました。また、会計機も機械によっては小銭などの読み取りが遅くて、お金を入れてボタン操作をするのに、ワンテンポ待つという行動になることがあります。私は普段からレジを扱っているから、「この会計機は、ちょっと遅めのレスポンスね」とその機械の特徴を捉えたうえで操作することができます。でもこれ、機械に不慣れな人やお年寄りって、この機械のレスポンス加減って大丈夫なのかなと疑問に思うこともあります。
セルフレジの出没によって、お店側からしたら「数字的」には色々解決したこともきっとあるのでしょう。人手不足ながらも、セルフレジがあるおかげでなんとか人を回せているし、お店の会計混雑も、緩和されている。そんなデータもきっとあがっているのでしょう。だからこそ、セルフレジがどんどん増えてきているのだと思います。
でも、ここまでくると、「果たして”便利”って、何?」とも思います。セルフレジの方が結局混雑していたり、お支払いをせずに帰れてしまう会計のシステムを見ていると、そこまでしてセルフレジにする必要って、あるのかなと疑問に思います。なにより、会計時のちょっとした何でもないレジの店員さんとの会話まで、セルフレジにすることで無くなってしまう。その「ちょっと」が、お店のリピーターとかに繋がることだってある。お店の空気感に繋がることだってある。その「ちょっと」さえも省いてしまう、この世の中。
「便利」って、「豊」から実は遠のく行動なんじゃないかと、感じてしまいます。
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