私の親としての役目は
子どもが幸せに生き
社会に貢献できる人に育つように関わる
ことです。
本人が幸せに生きるために
重要な意味を持つのが『もののとらえ方』。
何かの出来事を、ラッキーと思うか
アンラッキーと思うかは
『もののとらえ方』によります。
ものごとをいい方にとらえる習慣は
親の日々の声かけによって、育まれます。
出来事のよい側面を見つける目を
小さなころから育てていくことも
親の大きな役目だと考えています。
例えば、公園で走っていたお子さんがこけて、
ひざにすり傷ができて泣いています。
これをどう見るか。
・落ち着きがないからこけたのかな
・走るのが苦手なんじゃないかな
・これくらいで泣いて弱いんじゃないかな
こんな風に感じる場合もありますね。
別の見方をすると
こけてひざをすりむくのは、とっさに手をついたから。
最近は転びそうなときとっさに手が出ずに
顔をケガしてしまう子も多いのに
この子は手をついた。
上手にこけられた(^^)V
ちょっとした傷で泣いたけど、
それは不安な気持ちを表現できている証拠。
親子関係OKだな(^^)V
と、いう風にも取れるわけです。
「こけてひざをケガした」という
一見マイナスな出来事は
「手をついて上手にこけられた」や
「不安を表現できている」という
プラスの出来事として
とらえることもできるのですね。
このように、
ひとつの出来事の良い側面を見ることで
子どもにかける言葉が変わってくるのです。
「こけるのは落ち着きがないからよ」
と言われ続けるのと
「上手にこけたね」と言われ続けるのでは
どちらが人生に
良い影響を与えるかは明らかです。
私は保育士ですが、
保育園では子どもたちはよく転んで泣きます。
そのとき、ひざをすりむいていたら、
こう声をかけます。
「こけちゃって痛かったね~。
でも、手をついて上手にこけたんだね。
だから、顔をケガしないでお膝ですんだんだよ。
とっさに手を出せたんだね~。
すごいことだよ~。」と。
すると、そんなに大したことない傷の子は
「え!?そうだったの!?」と
驚いた表情になり、、
どや顔に変身するのです。
「残念な顔」から「どや顔」に(笑)
「失敗」と思っていたものが、
「成功」に切り替わった瞬間ですね。
夕方お迎えに来たお母さんに
「今日な、上手にこけてん!
すごいやろ」 と
成功体験として報告する場合もありますよ。
もの事にはいい面と悪い面が必ずあります。
「長所」と「短所」もコインの裏表と同じ。
上から見るのか、下から見るのかによって
意味が大きく異なるというわけです。
良い面から言葉をかけていると
子どももいい面からものごとを見るのが
習慣になります。
一見アンラッキーな出来事からも
学ぶべきことや、
その経験が重要だったととらえる視点が
育っていくのです。

岩本真弓

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