子どもの心に重なったとき

 

 

森の保育での出来事です。

 

わたしは保育士で

ステキな森の保育に

スタッフとして

関わらせていただいています。

 

子どもたちは

1日を森で過ごすときは、

木の実や葉っぱを拾ったり

虫やカエルを追いかけたり。

 

地面にごろーんと寝転んで

空を見上げるときもあるし

 

小山の上から転がり降りてきて

全身葉っぱのみのむしちゃんに

なるときもあります。

(スタッフもね)

 

 

そんな毎日の中に

絵本を読んでもらう時間があります。

 

木陰に座り

絵本を見て感じる時間です。

 

樹々の間を

通り抜ける風を感じながら

葉のすれ合う音や

鳥たちの歌声に耳をすませ

 

土と草の上で

絵本を感じる時間。

 

わたしもとても好きな時間です。

 

 

あるとき、2歳の男の子が

ひざに乗ってきました。

 

誰かがおひざにのるのは

よくあるのですが

 

この日は、

男の子をひざの上で抱いて

絵本を聴き眺めていると、、、

 

不思議な感覚になりました。

 

 

その日読んでくれた絵本は

ものがたりで、

少し長いお話し。

 

その子にはちょっと難しくて

きっと内容はよく分からない。

 

でも、じーっと見て聴いている。

 

一緒に見ていたら、、、

 

わたしの耳に入ってくる

前で読んでくれている

絵本の言葉は

意味を持たなくなってきて

 

音楽のように

ただただ心地よい音として

流れはじめました。

 

どこか違う世界へ

移動してしまったかのように

 

頭がぼんやりとして

あたたかいイメージに包まれる。

 

言葉はなく

そこにあるのは感覚のみ。

 

意味が分かるとか

ストーリーが面白いとか

そんなことはどうでもよく

 

ただただ

ふんわりした異世界の空気と

優しく語られる音の

心地よさを感じる。

 

長い時間

その感覚に身と心をまかせ

ぽけーっとひたっていました。

 

あぁ、小さな子どもたちは

こんな風に絵本を感じているんだ。

 

絵本を読んでもらうというのは

こういう感覚なんだと

 

子どもの心に重なって

感じました。

 

小さな子どもは

思考ではなく感覚。

 

過ごす時間に

意味なんていらなくて

 

ただただ 心地よいのか

心地よくないのかを感じ、

 

それを心の奥の奥に

どんどんしまっていくのだなぁと

思いました。

 

 

小さいころから

心地よい時間を

たくさんたくさん

過ごしていたら

 

子どもの心の奥にある

心の根っこは

 

優しさとあたたかさで

太く太く育つのだろうな。

 

そう思った、保育中の出来事でした。

 

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岩本真弓

岩本真弓

岩本 真弓(いわもと まゆみ) / Mayumi Iwamoto 個々の好きが全体に活かされている社会。 子どもたちがみんな幸せな社会。 自分らしさがかけ合わさることで輝きを増す社会。 そんなミライを創りたくて活動しています。

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