子どもの可能性を伸ばすには、まずは「信じる」こと!

「信じる力ってすごい!!」

この実験結果を知った時の感動を

十数年たっても今なお覚えています。

1963年にサンフランシスコで行われた

こんな実験の結果です。

ハーバード大学の心理学者が

ある小学校で一般的な知能テストを実施します。

 

ただし、担任の先生には、

今後数か月で成績の伸びてくる

生徒が分かる検査だと告げられます。

 

そしてテスト結果として

心理学者から先生に、

「これから学力が伸びると思われる」

生徒の名前が伝えられるのです。

 

当然、先生はテストから導き出された

結果を信じますよね。

「この子は伸びるんだなぁ」と。

 

でも本当は、名前を挙げた子供は

知能テストの結果とは関係なく

無作為に選ばれているのです。

 

根拠なく選ばれているのです。

 

でも、先生にはそのことは告げられません。

 

 

さぁ、ここからが実験結果です。

「これから伸びる子」として

名前を挙げられた子どもたちは

数か月後、どうなったと思いますか?

 

数か月後の結果はこうなったのです。

名前を挙げられた子供たちは、

他の子供たちに比べて、

明らかに学力の向上が見られたのだそうです。

 

つまり「この子は伸びるんだ」と

教師に「思い込まれた」生徒は

「実際に学力が伸びた」のです。

 

このように、思い込まれたことによって

効果が表れることを

ビグマリオン効果と言うのだそうです。

思い込む、信じるってすごくないですか?

初めてこの実験を知った十数年前は

「信じれば伸びるんだ!」
「信じるってすごい!」

という単純な理解だったのですが

 

保育士になって、

子供たちと関わりながら

「勇気づけ」を学んだ今は

 

なぜ選ばれた生徒の学力が伸びたのか、

その理論が私なりに理解できるようになりました。

 

私の解釈はこうです。

もともと全員に

伸びる力は備わっているのです。

まだ眠っているだけで。

 

これが大大大前提。

 

「この子は伸びますよ」と

心理学者から聞いた先生は、

その助言を信じます。

 

専門家のお墨付きをもらって、

子どもの力を信頼した先生からの

その後の働きかけは「勇気づけ」となって、

 

子どものやる気を引き出し

生徒本人は自分が期待されていることを知り

自分を信じ続けることができた。

 

結果、選ばれた生徒たちは

眠っていた力を発揮できた。

ピグマリオン効果は、

信じることのすごさを示してくれるものですが、

 

私には、それと同時に

「もともと全員に伸びる力が備わっている」ことの

証のように思えるのです。

 

誰にも「力は備わっている」。

まだ発揮されていないかもしれないけれど。

 

子どもたちのすぐそばにいる私たち親は、

子どもたちに備わっている力を

根拠なく信じていけばいいのですね。

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岩本真弓

岩本真弓

岩本 真弓(いわもと まゆみ) / Mayumi Iwamoto 個々の好きが全体に活かされている社会。 子どもたちがみんな幸せな社会。 自分らしさがかけ合わさることで輝きを増す社会。 そんなミライを創りたくて活動しています。

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