人のあたたかさにふれると、子どもの反応はどうなるか

子どもたちの心のねっこは、どう育つのか。

自然の中で、子どもたちの中で、
家庭の中で、地域の中で、 どう育つのか。

子どもの育つ場に「正しさ」は必要ない、

正しさは争いを生むから。

正しさをぶつけあうと
誰も幸せにならない結末につながる。

正しさは人の数だけあって
唯一の正しさは存在しない。

だから、
持ちたいのは正しさではなく温かさ。
感じる気持ちに間違いはない。

それぞれの気持ちを受け止める
温かさを持とう。

大人の安心のために、
子どもの行動を制限していないか、
常に問いかけよう。

子どもは「正しさ」の中で
育つんじゃない。

「あたたかさ」の中で育つんだ
ということを

保育の現場で、子どもたちから
学ばせてもらってる。

仲良しの友達が大事にしてる
ちょっとレアな形の木の枝。

その枝が欲しくて、使いたくて
拗ねる3才の男の子Aくん。

周りに当たり散らしたり
大声で脅して(?)みたり
拗ねてみたり。

何をやっても、
その枝は見つけたBくんのもので
手に入らない。

使いたいの分かるよ。
でも、Bくん、大事なんだって。

他のを一緒に探そう、と
声をかけても動かない。

持ち主のBくんには、

自分の大事なものは
大事にしていたらいいんだよ

貸したくないものは
貸さなくってもいいんだよ、と伝える。

この場合の正しさはなんだろう。

他の子のは欲しがらないこと?

すぐに諦められること?

ガマンを教えること?

貸してほしい子がいたら
本当はイヤでも貸してあげること?

自分のだからと、絶対貸さないこと?

わからない。
正しさは人の数だけ。

Aくんにとっての正しさは
貸してほしいものを貸すのが正しいことで

Bくんにとっては
断ったことは相手が受け入れるのが正しくて

私にとっては
Aくんがガマンして
気持ちを切り替えることが正しさだったかな。

Aくんが気持ちを切り替えられるように
促すことが、保育士としての自分の正しさ。

しばらくたって、持ち主のBくんは

そっと、その木の枝を
すねているAくんに渡してあげた。

使っていいよって。

そこにあるのはあたたかさだった。

そのときのAくんの笑顔が
そのあとの穏やかさが

Aくんがあたたかさの中で育ったんだと
私に教えてくれた。

私もあたたかさの中で育ててもらった。

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岩本真弓

岩本真弓

岩本 真弓(いわもと まゆみ) / Mayumi Iwamoto 個々の好きが全体に活かされている社会。 子どもたちがみんな幸せな社会。 自分らしさがかけ合わさることで輝きを増す社会。 そんなミライを創りたくて活動しています。

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