自己基盤って、とても大事です。
最近、自己肯定感という言葉と同じように、
よく聴かれるようになってきました。
自己基盤って、何のことでしょうか?
>>自己基盤とは
言葉通り「自分の基盤」です。
自分という人間の基盤になっているもの。
自分とは、何者かという根底的な部分です。
それは、自分が自分に対する
・ものの見方
・感じ方
・捉え方
また、
・どんな人間なのか
・自分をどう感じているか
・自分の存在の感じ方
・自分の存在の捉え方
これらすべてが、自己基盤となっています。
人は、自分なりの基盤を築いて大きくなってきています。
基盤がない人は、いません。
必ず、基盤はある。
それは、覚えて置いてくださいね。
>>家の基礎をイメージしてみましょう
イメージしやすいのは、「家の基礎」と「家」です。
家を建てるときに、基礎がなければ家が建てられません。
基礎がしっかりした素材で、丁寧に、強く確実に整えられていれば、
その基盤は、とても強くしっかりしたものになります。
その上に、家が建っていく。
その家は、安定したものができあがるでしょう。
反対に、
基礎が、素材がもろく、弱く、足りていない、
数もそろってない、ぐらぐらしている状態で準備された基礎は、
ぐらぐらと安定感がなく、不安定なものになります。
その上に、家が建っていく。
少しの衝撃で、ぐらつき、下手をすれば崩れてします。
基盤はあるけれど、その整い方、安定感、強さが違うのです。
>>自己基盤がしっかり整い、自己基盤力が高い人はどんな人?
・自分が自分を受け入ている
・自分が自分を認めている
・自分が自分を尊重している
・自分が自分を信じている
・どんな自分をまるごと自分だと愛している(抱きしめている状態)
ってことが、
自己基盤がしっかりつくられ、整っている自己基盤力が高い人です。
(大人のみなさん、セルフチェックしてみてくださいませ~)
>>自己基盤はどうやって創られる?
自己基盤は、人が成長すると共に創られていきます。
人が人として育っていく。
まさに、そのプロセスがそのまま、自己基盤を創るプロセスでもあるのです。
そのため、人が生まれた瞬間から、自己基盤創りはスタートしています。
0-2歳で、自分の愛の基盤がつくられます。
「愛」は自己基盤の一番深く、一番大きな力です。
自分が愛されているという感覚と自信、確信が自己基盤の土台を決めていきます。
3-4歳で、自己基盤がつくられていきます。
「自分が何者か」を確かめて、自分なりの「自分」の輪郭が感じられていく時期です。
自分が自分でいい!そう感じられる感覚と体験が、自己基盤を育てていきます。
4-5歳で、自己基盤が固まっていきます。
それは他者とのかかわりの中で、確かめていきます。
自分が自分であっていいのか。自分という個性を認め、愛されている自分なのか。
自分以外と他者との関係でそれを確かめるように固まります。
5-6歳で、ゆるぎないものとなれば、
基盤が整うため、自分の中にある力や性質と資質がぐんと伸びていきます。
集中力と能力の使い方がわかってきて、才能が一気に開花してくる
このプロセスは、私が自分の子どもを育てている中で、
またフリーするクールの現場で、たくさんの子どもたちの育ちに寄り添っていく中で、
発見したことです。
子どもが本来もっている成長のリズムに沿って、
そのまんま育って行くと、5歳あたりで自己基盤は1つ完成するようです。
>>自己基盤は一生もの!?
子どもの成長リズムに沿って、自己基盤がしっかりつくられていったとしても、
それがずっと続くかどうかは、わかりません。
その出来上がった自己基盤が、
そのまま保持できるかというと、それはそうでもないのです。
その後の環境によって変わります。
「自分」の全てを否定され続けたり、
「自分」を捨てないと生きていけないような状況が続いたりすると、
自己基盤は、少しずつ穴が空き、崩れて、もろくなっていきます。
一気に崩れるわけではありません。
少しずつ、少しずつ、穴が開いていくように
すこしずつもろく、弱く、崩壊していきます。
逆に、「自分は自分であっていい」という体験が
その後も続けて行ける環境が続くと、
自己基盤は、どんどんしっかり自分のものになり、
本当の意味での人生の土台となっていきます。
※10歳ごろ、自然に一度揺らぐ時期が必ず来ます。
それは、人の成長のプロセスです。
大人になるために、自分が今まで信じてきたものを自分で疑ったり、
反発したり、受け入れられなくなったり、信じられなくなったりするからです。
その時期に、自分が自分の人生で大事にする価値観、捉え方、考え方などを再考し、
自分で選びなおすのです。
>>教育の中心に自己基盤形成がある国、オランダ
私は、自己基盤が5歳までにしっかり作り上げられるか、と。
5歳以降、自己基盤がどう継続して作っていけるかは、
ひとりの人間が、自分らしく、心と体と精神が豊かに生きていけるかに、
大きく関わっていると考えています。
だからこそ、子どもたちの教育や、
子どもに関わり大人の存在は、とても大きな役割を担っていると思うのです。
私が日本の既存教育にアプローチを続けるのは、
日本の多くの人が年齢関係なく「自己基盤」が崩壊している、
もろくなっている人が多いからです。
気が付いていない人も多いですが・・・。
年齢、発達、成長とともに「自分」を失っていくより、
年齢、発達、成長とともに、「自分」が育って行く環境を、
子ども達に用意してほしい。
オランダの報告会をし続けるのも、ここを伝え続けるためです。
オランダの現場では、
教育の中心に「自己基盤の形成」がありました。
学力はとっても重要視されていましたが、中心は「自己基盤」なんです。
ひとりの人間が、「ひとりの人間」として、大事にされ尊重される。
子ども達だけではなく、先生たちも同じでした。
何か新しいスキルや技術を学ぶ前に、まず「自己基盤」!!
子どものお稽古や、習い事もいいけれど、まず「自己基盤」!!
土台がもろいと、上に何を立てても・・・なんです。
逆に、何をやっても安定しないな~なら、
自己基盤を見直す絶好のタイミングってことなんです!!
目には見えないけれど、人生で大事な部分。
大事にし合う環境、関係、増えて行きますように。。。
>>自己基盤は何歳からでも整えられます
ちなみに。
何歳からでも自己基盤は整えられます。
あっ!!と
気がついたそのときから、スタートできます。
大人向けの自己基盤のレッスンは、こちらにまとめています。
ただ・・思うのです。
生きてきた年数が長ければ長いほど、補正に時間とお金がかかります。
なぜか?生きてきた長さの分だけ、
習慣や考え方、信じ込んできたことが強くなるからです。
それを確認し、紐解いて、リセットしていく。
それをしっかりやろうと思うと、一人では難しくなります。
誰かのサポートや、ワークショップに参加したら、もちろん可能です。
ただ、お金がかかるんですよ。
それなりに!!
そういう仕事をしている立場で言うのもなんですが、それなりの金額がかかります。
子どもが育ちの中で、
自然の流れとともに、自己基盤がしっかり創れたら、
お金も時間もかからないんですよ~~涙
だから声を大にして、私は言いたいのです!!
大人になってからは、大変なんだってこと!!!
そして、
人が生きていく中で、
自己基盤という見えないものが、
とてもとても大きな影響力をもつってこと!!!

木村祐理

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