虐待は誰でも近いときがある

虐待の悲しいニュースが流れるとき
逮捕されたお母さんに対しての
厳しい批判を見聞きするといつも思います。

私も、危ないときあったよ。
ギリギリだったよって。

子ども好きですよ。
関わり方、当時から勉強してましたよ。
それでもね、危なかった。

今から十数年前
次女が生まれてしばらく経った頃。

1歳と0歳の2人と格闘する毎日は
私のキャパを超えてしまった。

逃げ出したかった。
助けて欲しかった。
ちょっとでもいいから
解放されたかった。

もう無理だって何度も思った。
トイレに閉じこもって泣いた。

でも、私を呼ぶ泣き声は大きくて
ドンドンドンドンずっとうるさくて。

逃げられなくて
余裕がなかった。

でも、正しい振る舞いを
知っているからこそ、

人前では出せなかった。
相談しようと
受話器をとったこともある。

でもかけられなかった。

相談員さんに怠けてるって言われたら
立ち直れないって思って。

みんなやっている。

がんばれって励まされる
だけなんじゃないかと思って。
あの頃の私が目の前にいたら
声をかけてあげたい。

毎日毎日大変だよね。わかるよ。
十分がんばってるよ。
精一杯やってるよ。

周りの人を信じてみなよ。
信じて頼っていいんだよ。
助けてくれる人がいるよ。
弱い自分を見せても大丈夫だよ。
分かってくれる人が現れるよ。

自分のために
お金を使ってもいいんだよ。

お金をかけてでも
休んでいいんだよ。

と。

そうこうしながら、
私は、たまたま乗り切った。

そう。たまたま。
あの頃、お金をかけてでも、
貯金を崩してでも
休まなくちゃいけなかったんだと思う。

悲しい事件が起きるたび思う。

逮捕されたお母さんに
心が繋がっている人がいて、
ちゃんと休むこともできていたら、
防げたんじゃないか。と。

お母さんなんだからこうしなきゃ、とか
怒鳴っちゃだめ、とか
キレちゃだめ、とか
子供を認めて、とか
こうあるべきがたくさんあって

できてないことを
責められるのが怖くて
助けを求められないんじゃないか。
そうやって、
悲しい事件は起きるのではないか。
誰か寄り添えなかったのか。
なんとかならなかったのか。
そう思えてなりません。

あのころ
どうすれはうまくやれたんだろう、と
ずっと考えてきました。
がんばって、ご近所のママたちと
知り合いにはなったけど、
遊んだりもしたけれど、
信頼できる関係まではいかなかった。
距離の縮め方も分からなかったし、
預け合える関係なんて作れなかった。

孤独だった。

だから、あの頃、
子育てに関する考え方の
ベースが似ている人と
繋がれたら良かった。

そうすれば
孤独を感じずにすんだかな。

弱い自分
不器用でうまくできない自分を
さらけ出せたらよかった。

そうすれば
あんな風に
殻の中で苦しまずに
すんだかな。

そして、とにかく休めなかった。

自分のためにお金を使うことには
すごく抵抗があって、
自分を安っぽく扱ってた。

子どもが小さいうちは、
なりふり構っていられないし、
時間がないのは当たり前。

でも、そんな時でも、
協力してもらえる人がいない場合でも、
お金をかけて貯金を崩してでも、

週に1回半日とか、2週間に1回とか、
子どもを預けて自分のための時間を
作って良かったんだと思う。
用事をすませるための時間じゃなくて、
好きなことやゆっくりする時間。

わたしには
お金と時間をかける価値がある。

そんなことは、微塵も思えなくて、
考えたこともなくて、

自分のための時間はゼロ、
お金は子供のために、
自分の分からどう削るか
ばかり考えていたあの頃。
あの頃の私に伝えたい。
自分を大切に扱うことが、
子どもや家族を大切にすることに
繋がるんだよ。

だから、自分を大切にすることを
忘れないでって。
あなたには、
お金と時間をかける価値がある。

価値があるんだよと。
心のつながりのある人が近くにいて、
自分のことを大切にできていれば

病まなくてすんだ
うまくやれたのではないかな
と思うのです。
なぜ、私が「勇気づけ」を広めたいのか。

勇気づけを学ぶ良さは、
挙げるときりがないくらい
多岐にわたるけれど、

その真ん中にある
本当の本当の核の部分。

理由の一つ目
勇気づけでつながる人たちは
みんな優しい。

だから、安心して集える仲間になれます。
もう1人ではなくなります。

メールでもイベントでも何でもいいから
勇気を出してつながりに来てください。

理由2つ目。
「自分を大切にする」ことを伝えたいから。

「自分を大切にする」というのは、
精神面では、できない部分も含めて
全部の自分にOKを出すということ。
そして、物理的な面では、
「自分を安っぽく扱わない」、
つまり、自分に「お金」と「時間」をかける
ということです。

自分を大切にできるから、
周りの人を大切にできる。

自分を大切にすることが、
家族のためになるのだと
知って欲しいのです。

そして、勇気づけを学ぶ時間は、
まさに自分を大切に扱っている時間
となって、
心がとても穏やかになるのです。
この2つが、ほんとのほんとの核の部分の
「勇気づけ」を広めたい私の理由です。

わたしが苦しかったから。
痛いくらい、大変さが分かるから。

だからこそ、「勇気づけ」を
知ってほしいのです。

どうぞ思い切って繋がりに来てください。
そして、思い切って休んでください。

 

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岩本真弓

岩本真弓

岩本 真弓(いわもと まゆみ) / Mayumi Iwamoto 個々の好きが全体に活かされている社会。 子どもたちがみんな幸せな社会。 自分らしさがかけ合わさることで輝きを増す社会。 そんなミライを創りたくて活動しています。

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