西加奈子さんの『白いしるし』を読みました。
まず、いきなりですが、読み終わっての感想。
本を閉じ、
ちょっと本を遠ざけ、
「ふー・・・。・・・。」と一息。
目をパチクリ。
・・・。
自分を静かにさせることで、精一杯でした。
そして、思ったこと。
「今の私って、”わたし”だよね?」
この物語の主人公は、32歳女性・独身・絵を描きながらアルバイトをしている「夏目」。
夏目の恋愛小説です。
恋をすること。
恋をしている自分の気持ちや感情。
その恋の相手の、よく分からない「中身」。
相手を見ることで、自分が投影されること。
自分にまとっている「何か」。
その「何か」に、なんとなく気づいていく自分。
なんとなく。
夏目は、それらを感じていく。
夏目の感じていることを、本に書かれてある言葉から体験する。
体験するからこそ、
私は夏目なのか、それともゆうちゃんなのか、分からなくなる。
特に夏目が「爆発」する最後、その強いエネルギーに飲まれ、
私はゆうちゃんではないような気がしました。
人のエネルギーって、これほどパワーのあるもの。
もしかしたら、
私を含めてみんな、隠しているものなのかも。
常識や、価値観や、人の視線や、そのほかの何かで
すっぽり包んじゃっているのかもしれない。
もっと、もっと感じても、いいのかもしれない。
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