有川浩さん『三匹のおっさんふたたび』を読みました。
以前に『三匹のおっさん』の第一弾を読んで、とても面白かったのです♪
第二弾があるということで、読むのを楽しみにしておりました〜^^
ドラマにもなっていた、『三匹のおっさん』シリーズ。(当時は興味を示さずでした・・・)
3人のおっさんたちの日常がストーリー。
でもその日常がいわゆる「普通」とはちょっと違う。
それが、おっさんたちの”夜回り隊”としての活躍。
それぞれの特技を活かして、町内の問題を解決していく。またその解決の過程が、面白い。
あーでもない、いや、あれはまずいんじゃねえか。なんて。
特に面白いのが、
夜回り隊としての活動を通して、人と人との距離感を図っていく様子。
若者と関わるとき、同年代のおじいさんおばあさんと関わるとき。
そして夜回り隊を通じて、家族との関わりあいにも変化が。
人と人との交わりあいって、本当に面白い。
話を聞いてもらうには、どうしたらいいのか。
行動を変えてもらうには、どうしたらいいのか。
探り探り・・・。あーでもない、いや、あれはまずいんじゃねえか。
人にとりまく常識や価値観。でもそれらが全て「間違い」というわけではない。若者には若者の常識がある。お年寄りにはお年寄りの常識がある。
取り巻くものも、その人の一部なのだ。
頭ごなしに話かけても、その人に取り巻くものに跳ね返される。若者には「何なんだ?おっさんよう!!!」と睨まれる。
押したり引いてみたり、そうしてやってみるから、なんとなくの加減がわかってくる。
そして何も、その絶妙な力加減は他人との関わり合いだけではない。
家族も、同じなのだ。
いつも一緒にいて、いつも「いる」ことが当たり前になっているからこそ、わからない。
おっさんたちの”夜回り隊”は、人と人との関わりあい模様を魅せている。
『三匹のおっさん』、日常生活を描いているからこそ、面白い。
あらためて
小説って、不思議な遊び道具だなと思う。
だって、『三匹のおっさん』にも出てくるようなシゲのお店「酔いどれ鯨」に、私は行くことができるのだから。しかも、おっさんらと一緒にお酒が飲めるのだから。
読んでいると、そこに「私」がいるようで、でもいないのだ。
この、足を突っ込んでいるようで突っ込んでいない”無責任感”が、たまらない。
そして、”無責任”状態だからこそ、できることがある。
「人とは?」とか「人間関係」とか「家族」とか、
「私」としてこの世界を生きている時にわざわざ考えないようなことたち。
それらをあらためて考えることができる。
小説って、物語って、面白い遊び道具だなって思います。
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